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寺泊 養泉寺

養泉寺は文禄3(1594)年、信濃国(長野県)水内郡長沼村の歓喜踊躍山浄興寺の僧浄明が開いたお寺です。宗派は真宗大谷派。山号は光澤山。「つやさん」と読みます。


by yosenji
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おあさじ会(平成30年) レポート

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寺泊の空も灰色の日が多くなってきました。
11月28日(水)。
親鸞聖人の祥月御命日ということで、おあさじ会が勤まりました。
この会は、毎朝勤まる朝のお勤め(おあさじ)をご一緒に勤め、朝食をいただく会です。
当日はご近所の方だけでなく、岩室方面からのご参加もあり、小勢ながら和気あいあいと楽しく勤めることが出来ました。

7時からお勤め。
「正信偈同朋奉讃」を、皆で大きな声でお勤めしました。

その後は朝の法話。
10分程度の法話を皆で聴きました。
今年は住職が法話を担当しました。

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<要約>
皆さんおはようございます。今日はおあさじ会にようこそお参り下さいました。昔は、11月28日は”しまい講”といって、その一年間に勤まる最後のお講でした。それが形を変えて、今はこの様なおあさじ会となっています。50年前のそのしまい講の写真があります。それを見ると、約40人ほどのお参りがありました。そこに写るほぼ全員が既に亡くなっています。今日のこの会の参加者も、50年後には亡くなっているでしょうね。
あるお宅にお参りに行った時のお話です。そのお宅にはおばあちゃんが一人で住んでおられます。そのお宅の棚の上に、それまでなかった見たことのない仏像が置いてありました。気になって、お勤めの後お茶をいただきながら尋ねると、何やら聞かれたくないような表情をされていましたが、話しているうちに教えて下さいました。そのおばあちゃんは、ある時から両膝の痛みに悩むようになったそうです。そのことをたまたま家に遊びに来た友だちに話すと、「悩みを解決してくれる人を知っているから是非一度会ってほしい!」と言われたそうです。その友だちの紹介で、その悩みを解決してくれる方が後日家にやって来ました。お婆ちゃんを見るとこう言ったそうです。「あなたは昔お子さんを亡くしていますね?」「はい、その通りです。」おばあちゃんはびっくりしました。さらに続けて、「実はもう一人亡くされた方がいますよね?」と言われました。「はい、その通りです!」おばあちゃんはさらにびっくりしました。そして最後に、「その二人の方へのご供養が足りないのです。ですから、お二人が膝の痛みとなって今あなたに憑りついているんですよ。南無阿弥陀仏と称えている様ですが、そんなことをしてもあなたの膝の痛みは治りませんよ。」と言われたおばあちゃんは、すっかりその方を信じ切って、言われるがままに仏像を購入したそうです。
私は、別のところに住む、そのおばあちゃんの娘さんに電話して聞いてみました。するとその娘さんもおばあちゃんが仏像を買ったことを知っていました。「私もそのことで悩んでいるんです。母には、時間が経てば経つほど断りにくくなるから、早くその仏像をその方に返却した方がいいと言っているんです。」と娘さんは言いました。私も同じ意見でした。
それからしばらくして、おばあちゃんは仏像を購入した方を呼びました。娘さんの助言もあったのか、仏像を返すことにしたそうです。おばあちゃんは、「私にはやっぱりこの仏像は必要ありません。申し訳ありませんがお返しします。」と言って思い切って切り出したそうです。するとその方は態度が豹変。「お前なんか地獄へ落ちろ!!」と怒鳴って出て行ったそうです。おばあちゃんはその時の怖さが忘れられないそうです。
人生は思い通りになりません。自分の足の痛みを取ってくれと頼んだり、お金持ちにしてほしいと願ったりしても、その通りになるかどうかは分かりません。その様になればいいなぁと思うことは正直ありますよ。しかし、その思いが実現するかどうかが信仰の熱心さの結果ではありません。よく考えれば当たり前です。でも、そんなことが私たち人間は分からなくなっていくんです。迷いですね。だからこそ、自分を見つめ直すということが大切です。浄土真宗の教えは私たちの足の痛みを取ったり、お金持ちに変身させてくれたりする教えではありません。それが迷いであること、そのことに気付かせてくれる教えです。おばあちゃんは今でも足の痛みに悩んでいます。でも表情は明るく、人生を一歩一歩歩んでおられます。迷いに気付けばあとはその身を歩んでいくだけです。私たちの拠り所を考えさせてくれるエピソードではないでしょうか。
私たちの養泉寺では、お参りごとが年に10回以上あります。1回でも2回でもお参りして下さい。これからも、自分を見つめ直す機会を自分で作っていってほしいと思います。

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法話の後は、庫裏に移動して朝食(お斎)です。
毎年のメニューに、いただいた赤カブの漬け物など、彩りも豊かな朝食でした。

朝から声を出し、自分を見つめ、そしてしっかり食べ、一日を始めることが出来たと思います。
あなたも一度、お寺で朝を迎えてみませんか?

今年の行事は、あと除夜の鐘を残すのみとなりました。
新年に向けた準備が、徐々に始まっていきます。

by yosenji | 2018-11-30 20:00 | 養泉寺の雰囲気を知る