ブログトップ | ログイン

寺泊 養泉寺

養泉寺は文禄3(1594)年、信濃国(長野県)水内郡長沼村の歓喜踊躍山浄興寺の僧浄明が開いたお寺です。宗派は真宗大谷派。山号は光澤山。「つやさん」と読みます。


by yosenji
プロフィールを見る
画像一覧
通知を受け取る

報恩講(平成30年) レポート

d0266465_21463530.jpg
子ども会のハロウィーンで娘と作ったジャック・オー・ランタン。よく出来ました!

はじめに

ハロウィーンになりました。
渋谷の町では大騒ぎが発展し、警察が出動する事態になっているそうです。

楽しくお酒を飲んだり、人と遊んだり。
それはとても良いことだと思います。
しかし、やっぱりどう考えても度が過ぎている、何かがおかしい…。
そんなことを思いながら、報恩講を振り返っています…。

d0266465_14064711.jpg
報恩講初日の法話風景。皆真剣に話に耳を傾けます…。

あなたは仏を信じますか?

10月27日(土)、28日(日)の2日間。
養泉寺の報恩講が無事勤まりました。

今年は、第11組の報恩講カレンダーを見て、養泉寺以外のお寺からも御門徒さんが何人もお参りして下さいました。
養泉寺の御門徒さんの中でも、寺報を読んでいただいて初めて足を運んで下さった方もおられました。
本当に有り難い限りですし、ぜひこれをきっかけにまたお参りしていただきたいと思っています。

養泉寺の報恩講では、とにかく法話を聞くということを大切にしています。
当然のことといえば当然のことですが、皆で集まってじっくりとお話を聞くということは日常の中でありそうでないことだと思います。

今年の法話講師は、三条教区第10組、行通寺御住職の佐々木惠一郎師にお願いいたしました。
御住職という立場、また土日ということもあり、非常にお忙しい中かとは思いましたが、無理を言って2日間御足労いただきました。
「あなたは仏を信じますか?」という講題で2日間お話をいただきました。

報恩講とは何の恩に報いる仏事であるのかというところから、ご自身の歩み、また本題である「信じる」ということについて感じて来られたこと、また教えられてきたことをお話しいただき、浄土真宗の信心獲得の姿について、親鸞聖人の御和讃の言葉をご紹介いただきながら丁寧に確かめて下さいました。

後日月参りでお会いしたある御門徒さんから、「報恩講のお話がとてもよかったです!”信じる”ってどういうことだろうと宿題をいただきました。」という感想をもらいました。
「宿題をもらった」というこの感想に、私まで嬉しくなりました。
私自身も、「仏を信じるってどういうことかなぁ…」と、そんなことを考えながら、2日間聴聞させていただきました。
佐々木先生には2日間本当にお世話になり、心より感謝しています。

d0266465_14065666.jpg
時々大きく身振り手振りを交えながら、一生懸命に仏法を伝えて下さった佐々木先生。

お話の中で少し御絵伝(親鸞聖人の御一生を絵にしたもの)の事にも触れられており、合間の休憩時間には特別に近くから御絵伝を見る時間も設けました。
普段はかかっていない御絵伝に描かれた世界に見入る方々。
下から上に進む物語。
綺麗な彩色。
様々なご興味でご覧になっていたようです。

d0266465_14070533.jpg
「先程お話したのはこの部分でして…」「ほぉ~なるほどねぇ~!」

法話の間に庫裏ではお斎の準備が進んでいきます。
台所ではお勝手の皆さんが丹精込めて調理をして下さっています。

「世代交代の必要性」ということが盛んに言われています。
それはお勝手においてもそう、世話方においてもそう、お参りする方々においてもそうです。
人は必ず年を取っていきますから、一年一年、一回一回が一期一会です。
今日出来ることが明日も出来る保証はありません。

お勝手のメンバーに関しても、今まで来て下さっていた方が来られなくなったり、だからといって次の世代の方はまだ仕事でご都合がなかなかつかなかったり。
来て下さると非常に有り難いなぁと思う方であっても、いい返事がいただけなかったり。
母も頭を悩ませながら毎回頼んでいる様です。

d0266465_14094530.jpg
娘や、施設から一時帰宅した祖母も交じってのお勝手。本当に頼りになります。

d0266465_14071508.jpg
大広間に並べられ、準備が進むお斎。お供物とお酒も忘れずに…。

12時ちょうどに法話が終わり、皆さんで大広間に移動してお斎です。
メニューは、ごま豆腐、車麩をはじめとした煮物、菊のおひたし、野菜のかき揚げが基本メニュー。
お寺さんにはそこにおつまみ一皿と、とろろそばが付きます(1日目のみ)。

お皿の数は多くありませんが、その分一皿一皿に手が込んでいるのが特徴です。
もちろん美味しいです!!

写真には撮れませんでしたが、最後に出て来るそばが養泉寺のお斎の特徴です。
これはお寺さんだけのメニューではありますが、私にとっては「報恩講の味」です。
小さい頃からの思い出が詰まっています。

少し前までは1日目に夜のお座があり、そのお斎ではこのそばが定番でした。
法話講師も一緒になって飲みながら、「あのお話はよく分からなかった」などと気軽に意見交換をしていました。
そのメンバーたちも皆年を取り、亡くなり、お参りに来られなくなりました。
かといって新たにお参りされる方はなく、夜のお座はなくなってしまいました。

今では1日目の夜は家族でお斎の残りをつまみつつ、ビールです。

d0266465_14063072.jpg
報恩講のお斎(2日目)。お寺さんも御門徒さんも共通のメニュー。

d0266465_14073631.jpg
皆で食前の言葉と食後の言葉を唱和することを大切にしています。

お斎の後は報恩講のお勤め。
皆さんにお勤めのプリントをお配りし、読んでもらう様にしてみました。
今まではページ数などを言葉で説明していましたが、行ったり来たりして自分が逆の立場だったら分からないだろうなぁと。
そんなことで作ってみましたが、お勤め中皆さんの様子を見る余裕はありませんでした。
少しでも皆でお勤めする様な雰囲気が育っていったらいいなぁと思っています。

2日目は、1日目と同様に法話があり、その後にお勤め、皆で揃ってお斎になります。
先生からのお話をお聞きして、お斎をいただきました。

d0266465_14102088.jpg
2日目の法話風景。娘には”毛穴で聴く”ことを教えようと思っています。偉い偉い!!

d0266465_14103024.jpg
法話の最後に住職から2日間のお礼の挨拶がありました。

お斎の後は、町内の世話方さんの力を借りて後片付け。
皆さん、煙草の煙を会話で揺らした後、それぞれ帰って行かれました。

お勝手当番の皆さんは後片付けの後、お茶を飲んで女子トーク。
幾つになっても女性はよく喋ります(笑)

皆さんが帰り、報恩講の余韻だけが残るお寺の中。
また新しい1年が静かに始まりました。

2日間の報恩講を通して思ったことは、終わりがないんだなぁということ。
報恩講に始まり報恩講に終わるのが真宗門徒の生活と聞いています。
でもその終わりは始まりで、またお念仏と共に生き、次の報恩講でそんな自分の姿を確かめ直す。
聞き続けることの大切さ、聞き続けることの難しさを痛感します。

最後に

ハロウィーンは、古代ケルト人が起源と考えられている祭で秋の収穫に感謝する収穫祭だとのこと。
そこに悪霊を追い出す宗教的な意味合いもあったのだそうです。

渋谷のハロウィーンは、騒いだもん勝ちの大仮装パーティー。
そんな風に見えてしまいます。

人はいつの間にか本来の意味を見失い、自分の都合のいいようなものに自分や物事をすり替えていきます。
それはもちろん私にも心当たりのあることで、恥ずかしい限りです。
渋谷のハロウィーンは、私自身の姿でもあると思いました。

仮装するのがハロウィーンだとしたら、報恩講は普段の仮装をはぎ取られ、本来の姿に気付かせてくれる浄土真宗の行事。
そんなことを感じました。

報恩講が終わるとやっぱりほっとしますが、11月も養泉寺では色々と動きがあります。
皆さん体には気を付け、忙しい年末へと歩んでいきましょう!!

by yosenji | 2018-10-31 17:00 | 養泉寺の雰囲気を知る | Comments(0)