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寺泊 養泉寺

養泉寺は文禄3(1594)年、信濃国(長野県)水内郡長沼村の歓喜踊躍山浄興寺の僧浄明が開いたお寺です。宗派は真宗大谷派。山号は光澤山。「つやさん」と読みます。


by yosenji
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盆参、新盆会(平成28年) レポート

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はじめに

8月1日(月)、7日(日)。
養泉寺の盆参、新盆会が勤まりました。
両日ともにかなり暑い日で、7日は特に耐え難い程の暑さでした。

そんな中、両日ともに大勢の方がお参りされました。
毎年のことですが、新盆でお参りのご家族の皆さんの中には小さなお子さんもおられました。
「汗と麦茶」「蝉の声」「しょっぱい焼き鯖」「線香の匂い」。
何かが「記憶」となってその子の中で生きていってくれたら。
そう思います。

実際、御門徒の年配の方々が、お盆の思い出をよく語って聞かせてくれます。
それを聞くと、「いや~、とにかく養泉寺さんの盆参といえば海水浴。その後にお寺で食べるお斎が体に染みて最高に美味しかった」とか、「ばあちゃんに手を引かれていった、その手のぬくもりが忘れられない」とか、そういうお話をよく聞きます。
お子さんの記憶に刻まれるのは、私たちが意図して覚えてもらおうとしたもの等ではなく、私たちの思いもよらないような力がもたらすものである様な気がします。

今年の2日間は、そんな小さなお子さんたちに何を遺していくのかなぁ。
知れるはずもない未来を、ちょっとだけ覗き見したい様な、そんな心境です。


お勤め、法話

お勤めは両日ともに30分程度。
新盆の方の名前を住職が法名とともに読み上げ、その後、読経の最中にお焼香していただきます。

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上から、1日の老僧、私(当院)、住職、7日の老僧、私(当院)、住職の法話の様子です。

老僧は毎年恒例の『お盆の由来について』。
汗に顔を歪めながら、歩く時にはふらつきながら、それでも出ていきました。
「無理しないでも大丈夫だから」という話を、住職からも私からも前もってしていました。
それでも、言葉よりもその姿で伝えたい、という思いが老僧を突き動かしている様に感じました。

私は『0葬時代に大切な1を考える』。
最近読んだ本に、島田裕巳さんの『0葬ーあっさり死ぬ』という本があります。
「死者とともに生きる必要は、もうない。」という、そんな一文で始まる本ですが、私などはこのタイトルを見ただけで、この本に反発したい様な心を持ち、その心で読んでいこうとしました。
しかし、読み進めてみれば「ごもっとも」と思っている私も出て来て、私の立場が反発心を招いていただけではないのか?と自問自答させられました。
それはともかく、「0(ゼロ)」という言葉に時代の縮図を感じたことは事実で、そんな時代だからこそ、またそんな私だからこそ、亡き1人、またここに在る1人を見つめ直す教えが必要ではないかなぁ、浄土真宗は「1」の大切さを伝えようとしているのではないかなぁ、ということを話しました。

住職は『生き方の手本』。
具体的な経験として、自分の親である老僧との関わりを紹介しながら、そこに生き方の手本を感じていきたいという、強い決意の様な話でした。
これは決して、「素晴らしい生き方だから私もそうしなければ」ということではなく、夫婦で喧嘩をしたり、一人で愚痴をこぼしたりしている、その姿にため息をつくけれど、その全体に人間のあり方を感じているという話でした。
老僧夫婦が運転を止めたことにより、送り迎えが急増したからこそ見えてきた、イメージとは違う老僧夫婦の姿、またそこに顔を出す自分自身の姿を避けるものではなく、尊い手本として、お念仏に出遇い直させてもらっていきたいという、そんな心が詰まっていた様に思います。


当番、お斎

今年の盆参、新盆会の当番は、1日が木島組、7日が夏井、白鳥、久保田組の皆さんとなりました。
お忙しい中、時間を作ったりお仕事を休んでいただいたりしながらご協力いただきました。
また、手作りの漬け物や新鮮なお野菜など、各自持ち寄っていただき、お斎が大変充実しました。
本当にありがとうございました。

<1日の様子>

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<7日の様子>

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<お斎のメニュー(両日共通)>
・焼き鯖(養泉寺の盆参の名物)
・枝豆入りごぼうサラダ
・胡瓜とワカメの酢の物
・トマト、胡瓜、茄子漬け
・南瓜と茄子と油揚げの煮物
・心太
・ご飯
・豆腐と葱の味噌汁
・桃(7日のお勝手当番、世話方、寺族のみスイカ)

両日とも、とても美味しかったです!
写真にはありませんが、これに加えて冷たいお茶も用意し、両日とも最後には売り切れ後免、無くなりました。
激しい暑さを物語っている様に感じました。


最後に

写真を中心に、ごく簡単に今年の盆参、新盆会を振り返りました。
今年初めてお参りされる方にはよく、「どんな服着ていったらいいんだかね~?」と聞かれました。
その都度、「養泉寺で検索すれば、去年の盆参の様子が出てます。それを見れば一目瞭然です」と答えてきました(笑)
もちろんパソコンや携帯電話等に慣れていない方もおられますので、その辺りは配慮して声掛けしますが、ともかくここにこうして書く記録が一助になる事もあるかなぁと思います。

行事予定だけを伝え続けるだけでなく、行事がどうであったかをレポートすることがこのブログの目的の一つです。
御門徒さんやその他有縁の方々の構えを、行事の様子を可視化することで少しでも軽減できればと、そんな思いがあります。

しかし、これはあくまでも「記録」です。
暑かった暑かったと何度も書いていますが、読んでいるその部屋はクーラーで涼しかったりします。
このブログで「記憶」は伝えられないと思います。
絶対とは言い切れませんが、言葉には言葉の限界があります。

空気を感じ、お勤めで声を出し、話に耳を澄ませて、鯖のしょっぱさや果物の甘さを味わう。
そこに将来の「記憶」の種があり、また過去の「記憶」を呼び起こすきっかけがあるのではないでしょうか。

つい昨日も、毎年お寺へお盆に足を運んでいた方から、「今年は体調が悪くなってお寺には行けません」というお電話が入りました。
そのうちそのうち、とよく聞きますが、いつ途切れるか分からないのが事実ですね。

これから、8月は26日に子ども会があります。
28日にお講があり、9月はお彼岸、そして久々に養泉寺コンサートを開催する予定です。
10月には報恩講があります。
どこに忘れられない「記憶」が潜んでいるか分かりません。

ポケモン探しもいいですが、そんな記憶を探しに、お寺へ行ってみるのもいいですよ。
いつでもお待ちしています。
暑い日が続きますので、皆さん体調にはご注意下さい。
それでは。

by yosenji | 2016-08-09 19:00 | 養泉寺の雰囲気を知る | Comments(0)